
映画『ゴールデン・ボーイ(1939)』のデータ
題名 ゴールデン・ボーイ(Golden Boy)
監督 ルーベン・マムーリアン
出演 ウィリアム・ホールデン、バーバラ・スタンウィック、アドルフ・マンジュ、リー・J・コブ
上映時間 99分
制作年 1939年
制作国 アメリカ
映画『ゴールデン・ボーイ(1939)』のあらすじ
青年ジョーはバイオリンの才能があるが金にならず、ボクシングで大金を稼ごうとボクシング・ジムの門を叩く。最初は相手にされないが、ジョーの才能はすぐに知れ、初戦も勝利を収める。
破産寸前だったジムのマネージャーのムーディは、転がり込んできたジョーの才能に有頂天になり、ジョーをボクシングの大スターにのし上げようと躍起になる。
一方、ジョーの父親はジョーの21歳の誕生日プレゼントに、高価なバイオリンを用意していたが、ジョーがボクシングに転向したことを知り失望する。ジョーはムーディの若き愛人ローナに恋をし、ローナとボクシング、父とバイオリンの間で揺れ動くが、最終的にはボクシングを取る。
しかしジョーの才能を見込んだギャングのフュセリがかかわってきたことから、ジョーとムーディの関係は悪化。フュセリのごり押しもあってジョーは瞬く間にボクシング界のホープとなる。
しかし試合で左手を骨折してしまっただけでなく、相手選手を死なせてしまったことで目が覚める。ローナはジョーを怪我が治ったらバイオリンに復帰するよう励まし、ジョーはローナと共に父の元へ帰る。
映画『ゴールデン・ボーイ(1939)』の予告編
映画『ゴールデン・ボーイ(1939)』の感想
ウィリアム・ホールデンの主演デビュー作ということで視聴。
ストーリーを簡単に言うと、超息子想いの父親がいて、バイオリンの上手い息子のことを心から愛してバイオリンで身を立てて欲しいと願っているのに、息子は家計を助けたいという動機とはいえ、金にならないバイオリンをやめてボクシングの世界に飛び込み、おまけに調子に乗って父親を失望させる、という話。
若かりしウィリアム・ホールデンはチャーミングで魅力的だし、すでに演技も上手い。
父親の、息子ジョーへの愛情はビシバシ伝わってくるし、やかましい姉夫婦も喧嘩ばかりしているように見えて、実は愛し合っていて面白い夫婦だし、話もテンポよく楽しめる。結構、いい出来なんじゃないかしら。
でも映画は、才能ある青年の青春映画みたいな切り口で、最後はすれ違っていた父親とも和解して良かったね、再起がんばってね、みたいな終わり方になっていたけど、私はちょっと納得がいかない。
これはおバカな青年が、親の言うことも聞かずにおバカな決断をし、間違った決断をしつづけた挙句に、左手を骨折して未来が断たれたおバカな青年の話だと思う。
なにがダメって、ジョーが優柔不断すぎる。バイオリンとボクシングなんて水と油というか、絶対に二足の草鞋を履いちゃいけない組み合わせ。そんなのやる前から分かってることじゃん。
ジョーは父親に「ちょっと寄り道するだけだよ」とかなんとか言っていたけど、バイオリニストが聞いたら笑い出し、ボクサーが聞いたら腹を立てて怒ると思う。
これはせっかく才能と愛のある家族を持ちながら、堅実さに欠けたがためにすべてを失った、おバカな青年の話だよ。
最後家族と抱き合ってああ感動ね、なんて、そんなストーリーじゃない。
そうしたら、やはり原作はバッドエンドで、ジョーとローナ(ボスの愛人)が現実逃避しようとして自動車事故で死ぬという終わり方らしい。
やっぱりね。そうだよ、それなら納得。それが正しい終わり方だと思う。
