
- 映画『ドリアン・グレイ/美しき肖像(1970)』のデータ
- 映画『ドリアン・グレイ/美しき肖像(1970)』のあらすじ
- 映画『ドリアン・グレイ/美しき肖像(1970)』の予告編
- 映画『ドリアン・グレイ/美しき肖像(1970)』の感想
映画『ドリアン・グレイ/美しき肖像(1970)』のデータ
題名 ドリアン・グレイ/美しき肖像(The Secret of Dorian Gray)
監督 マッシモ・ダラマーノ
出演 ヘルムート・バーガー、リチャード・トッド、ハーバート・ロム、マリー・リシュダール 、イザ・ミランダ
上映時間 101分
制作年 1970年
制作国 イギリス
映画『ドリアン・グレイ/美しき肖像(1970)』のあらすじ
舞台は現代のロンドン。美貌で裕福に生まれついたドリアンは日々の贅沢にも事欠かず、若くて美しい女優の卵シビルと恋に落ち、不自由なことは何一つない。
ドリアンは画家の友人バジルに頼まれ絵のモデルになっているが、その絵はドリアンの若さと美貌を見事に体現した出来栄えだった。
そんな中、ドリアンは友人の実業家ヘンリー・ウォットンの「青春は短い。あっという間に老いて醜くなっていく。この世で最も価値のあるものは若さだ。」という忠告を聞き、強烈に影響されていく。
ドリアンは考える。自分が老いるのではなく、肖像画の方が老いるべきだと。そのためには魂を売り渡しても構わないと。
そして絵をもらい受け、自宅に飾る。そしていよいよ若さと美貌に固執していく。
ある日ドリアンは友人らをシビルの舞台を見に誘うが、シビルの出来は最悪だった。友人らの前で恥をかいたと考えたドリアンは、こっぴどくシビルを傷つける。するとその直後に彼女は車にひかれて死んでしまう。そして帰宅したドリアンが肖像画を見ると、肖像画の自分の表情が険しく変化していた。
老いや悪徳を肖像画が引き受けてくれることになったドリアン。友人らは老いていくが、ドリアンだけは二十代の美貌のまま老いることはない。ドリアンは急速に悪徳に耽るようになり、絵の方も加速度的に醜く変化していく。
映画『ドリアン・グレイ/美しき肖像(1970)』の予告編
映画『ドリアン・グレイ/美しき肖像(1970)』の感想
オスカー・ワイルド原作の『ドリアン・グレイの肖像』の映画化作品。舞台を現代(1960年代くらい)に設定しているけれど、話はほぼ原作に準じている(ラストが決定的に違うけど)。
一番の見どころはヘルムート・バーガーの美貌。まだ25~6歳のバーガーは文句なく美しくて、この美貌を見るだけでも見る価値はあると思う。
60年代ファッションも見ていて楽しいし、裸にもたくさんなっていて、そういうのが見たい方にはうってつけの作品。
でも『ドリアン・グレイの肖像』の映画化としてどうなのかというと、私は「うーん」と思った。
ヘルムート・バーガーが、私が思うドリアン・グレイのイメージと違っていたこともあるけれど、決定的にイマイチだと思ったのは、小説や1945年版の映画が持っていた ”神秘性” がほぼ失われていたこと。
時代が現代になってしまっているせいもあるだろうし、モノクロだったのがカラーになってしまったのも、謎めいた雰囲気を消し去っている原因かもしれない。
でもこの映画から決定的に神秘性を失わせていたのは、ヘルムート・バーガーの滑稽さだと思う。
だって上半身裸で首にスカーフを巻いてるんですよ。滑稽でしょう。
そしてその恰好で絵のモデルをやっているから、肖像画の方も同じく上半身裸で首にスカーフなんですよ(上のYoutube動画をご参照いただきたい)。
しかもそのポーズがまた滑稽で、両手の親指をジーンズのポッケにかけているという格好。そして同じ恰好で外のヨットの上でシャワーを浴びて、眺める熟女を舌なめずりさせてしまうという演出。
これはだいぶ滑稽だった。問題の肖像画も安っぽくて、描いた画家の一世一代の傑作がこれなの?みたいな出来。この絵にはなんの感動もない。
さらにさらに、後半でドリアンは友人の妻を寝取るんだけれど、バスルームの扉が開くと両手を前に組んで股間を隠した素っ裸のドリアンが「やあ、どうだい、僕」って感じで現れた時は爆笑してしまった。あれは笑いをこらえきれないよ。
おまけに性欲の対象も幅広くて、年相応の女の子から、初老と言ってもいい熟女まで節操なく手を付けて、馬小屋で一義に及ぶシーンも相当滑稽だった。
これじゃヘルムート・バーガーがどんなに美しくても、1945年版でドリアン・グレイをやったハード・ハットフィールドの方がずっといい。
ハットフィールドが美しいかどうかはさて置き、少なくとも滑稽ではなかったし、神秘的ではあった。
繰り返し見る価値があるのは、大差で1945年版の方だと思う。
今作の唯一の救いは、私がなぜか気に入って、割と推しているリチャード・トッドが出ていることくらい。
画家バジル役のトッドは50歳くらいの壮年期で、格好いいオジサマという感じ。今まで見たトッドの中では一番好み。若い頃より格好良くなってる。
それだけかなあ、見た甲斐があったと思ったのは。
【関連記事】

![ドリアン・グレイ 美しき肖像 [DVD] ドリアン・グレイ 美しき肖像 [DVD]](https://m.media-amazon.com/images/I/51U6BD0-7vL._SL500_.jpg)
