ぱっとみ映画感想ブログ

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地球最後の男(1954)感想

 

 

題名 地球最後の男 (The Last Man on Earth)
監督 ウバルド・ラゴーナ
原作 リチャード・マシスン 「吸血鬼」 1954年(「地球最後の男」「アイ・アム・レジェンド」と改題)
出演 ヴィンセント・プライス、フランカ・ベットーヤ
上映時間 86分
制作年 1964年
制作国 アメリカ

 

タイトルを見て、「地球最後の男になってしまったが、最後なのは男だけで女はウジャウジャいてウハウハ」みたいなお色気おバカ映画の可能性あるな、と予測して見始めたら、いたってシリアスな低予算ホラーだった。

 

全人類を襲った謎のウイルス。感染すると知能が低下し、日光と鏡とニンニクを恐れて鈍い動きで活動する、ゾンビのような吸血鬼のような存在になってしまう。ウイルス研究者のボブは妻子を感染で失うも自分は感染を免れ、三年もの間彼らと闘い続けていた。

そんなある日、昼間出歩く女と出会う。彼女は感染者だが発症を抑えるワクチンを持っていた。ボブは彼女と出会ったことで、自分の血液がウイルスに対しての抗体を持っていることに気が付く。そこでボブは彼女に自分の血液を輸血し、彼女の仲間たちも救えると思ったのだが、、、

 

オチを行ってしまえば、自分が最後の“普通の人間”になった、とかではなく、自分が普通の筈なのに、状況が変わったら自分の方が怪物になっていた、というネガティブな話。

普通かどうかなんて、確固たる基準があるわけでなく、結局は多数決。

実に深い。

 

主演は『黒猫の悪霊(1962)』の生き生き伸び伸びとして演技が印象的だったホラー界の大御所ヴィンセント・プライス。

原作は『ある日どこかで(1980)』『黒猫の怨霊(1962)』などのリチャード・マシスン。

この映画が、チャールトン・ヘストン主演で 『地球最後の男オメガマン(1971)』に、ウィル・スミス主演で『アイ・アム・レジェンド(2007)』にリメイクされていく。

 

 

地球最後の男(字幕版)

地球最後の男(字幕版)

  • ヴィンセント・プライス
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