ぱっとみ映画感想ブログ

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雨に唄えば(1952)感想

 

 

題名 雨に唄えば (Singin' in the Rain)
監督 ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン
制作 アーサー・フリード
出演 ジーン・ケリー、デビー・レイノルズ、ドナルド・オコナー、ジーン・ヘイゲン
上映時間 103分
制作年 1952年
制作会社 MGM
制作国 アメリカ

アカデミー賞ノミネート(助演女優賞、作曲賞)

 

映画がサイレントからトーキーへと移り変わるはざまの騒動を描いた作品で、さすが大傑作、芸達者な出演陣が、畳み掛けるように笑わせてくる。

 

時は、サイレント映画時代のハリウッド。ドンとリナのふたりは世紀のカップル的にもてはやされる大スター。そんな二人にもとうとうトーキーの波が押し寄せてくる。ところがファンは全く知らないが、リナは育ちが悪く教養のないしゃべり方で、しかも声は素っ頓狂、とても映画でしゃべれる代物ではないのだった。そのうえ鈍感な彼女は、自分のしゃべりがトーキー向きではない自覚がまったくない。頭を抱えたドンらは、町で知り合ったキャシーにリナの声のアテレコをさせることを思いつく。

 

主題歌「雨に唄えば」も有名だし、ジーン・ケリーが雨の中、傘を差して唄いながら踊るシーンも有名。

雨が降っていても、自分に好きな女の子がいて、その子も自分を好きだとわかったら、雨が降ってたってこういう気持ちになるんだって、そういうのがすごく伝わってくる。恋をするってこういう気持になることなんだなって分かる。

 

で、そういった名シーンもいいんだけど、とにかく何が面白いって、ジーン・ケリー自体が面白い。映画が始まって、登場した途端に笑わせにくる。

映画開始早々、ドンとリナの新作映画のプレミア・イベントで、レッドカーペットに現れるスターたちの姿からもう爆笑。

ほんとバカにしてるの。大げさに笑顔を振りまいて歩くスターとか、自意識過剰のミステリアス演出やりすぎの意識高すぎ系スターとか。「いるよね、こういうスター。っていうかスターってこういう人たちだよね」っていうデフォルメが面白い。

そこへ満を持して登場するジーン・ケリーが、また輪をかけてわざとらしいというね。さすがです。

ジーン・ケリーのいいところは、こういうおバカなことを嬉々と楽しそーにやるところ。そこがミュージカル・スターの双璧をなすフレッド・アステアとは全く違う。

漫画ですよ、彼は。

 

そしてもう一人、素っ頓狂なリナを演じたジーン・ヘイゲンも見どころ。彼女ぜんぜん美人じゃないし、この役ほんとバカなんだけど、見てるとだんだん愛おしく思えてくる。すばらしい存在感。好き。

ジーン・ヘイゲンはこの映画でアカデミー助演女優賞にノミネートされている。サイコー。ぜひ受賞してほしかった。

 

雨に唄えば(字幕版)

雨に唄えば(字幕版)

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