ぱっとみ映画感想ブログ

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ターザンの復讐(1934)

 

 

題名 ターザンの復讐 (Tarzan and His Mate)
監督 セドリック・ギボンズ
出演 ジョニー・ワイズミュラー、モーリン・オサリヴァン、ニール・ハミルトン
上映時間 104分
制作年 1934年
制作会社 MGM
制作国 アメリカ

 

 

前回、象牙を持ち帰ることに失敗したハリー・ホルトが、新しいパートナー、アーリントンと共にアフリカへ戻ってくる。象牙だけでなく、ターザンからジェーンを取り戻したいホルトは、ジェーンへの贈り物にドレスや化粧品、アクセサリーなど大量に持ち込む気合の入りっぷり。

そして現地人を50人雇い、象の墓場に向けて出発。途中で上手くジェーンと再開するが、ジェーンはすっかりジャングル生活が板につき、幸せいっぱいだった。

一方、本当は50人ではなく200人は連れてきたかったアーリントンは、ターザンと仲良しの象たちを利用すれば、墓場中の象牙を持ち帰れると考え、ターザンに協力を仰ぐ。
ターザンは案内だけのつもりで引き受けるが、途中で彼らが象の聖地を荒らすつもりだと気が付き、墓場への案内を拒絶する。この旅に全財産を突っ込んでいるアーリントンは、前回の旅では死にかけた象を追いかけることで墓場を発見したと知り、それを再現しようと手近な象めがけて発砲し、致命傷を与える。

怪我をした象を追って墓場にたどり着いたホルトとアーリントン。しかしターザンと象に阻止される。この期に及んでターザンを騙そうとするアーリントンに、とうとうターザンの堪忍袋の緒が切れる。

 

ジョニー・ワイズミュラー版ターザンの2作品目。よかった。

何が驚いたって、ジェーンの登場シーンには驚いた。笑えた。

ます声だけが聞こえてくるのだけど、そのセリフが「ア~アア~」だった。
そしてターザンよろしく、つるに捕まって空中を飛んできたもんだから、そのあまりの馴染みっぷりに思わず噴き出したもん。

とけ込んだなあ。しかも生き生きして楽しそう。幸せそう。

アダムとイブ並みの環境で、浮気なんてありえない選択肢のなさが秘訣かなあ。もう絶対にお互いしかいないわけだし、特にターザンにとっては生涯かけて唯一無二の女性だし。

この、ジェーンをやっている女優のモーリン・オサリヴァン、なんとあのミア・ファローのお母さんだったらしい。

ミア・ファローって二世だったのか。知らなかった。似ていないし、だいぶ個性も違う。ミア・ファローはミステリアスで不思議ちゃん系、モーリン・オサリヴァンは健康的で常識的な感じ。女優としては個性的な娘の方に軍配が上がっちゃうかな。

 

次に、ジョニー・ワイズミュラーについて。私の彼に対する関心は、その美貌。

元々が水泳のオリンピック金メダリストなのでデビューが遅い。30歳過ぎてからスターになったみたいだから、どの辺からオジサン化するかに興味ある。我ながら性格悪いなあ。

とりあえずこの第2作では、骨格の美しさ、筋肉美、それから顔の方も大丈夫。今回も美しかった。

 

ただし、チンパンジーのチータの方は成長してオジサンになっていた。それで子供が出来ていて、そっちの方もチータと呼ばれていた。ターザン語でチンパンジーのことなのかしら。

 

そして第1作目にも出ていたけど、そこまで活躍していなかったホルトさんが再登場。しかも準主役の出ずっぱり。

第1作ではジェーンの父親の助手みたいな立ち位置で出てきて、たぶんジェーンの事が好きで嫁にもらう気でいたのに、野生児ターザンに取られてしまう役。

白人にはありがちな、黒人のアフリカ人たちを人とも思っていない節があって嫌なやつなんだけど、でも後半ジェーンの危機の時は命がけで凶暴な類人猿と戦ったりして、いいところもある。ターザンにすべてを持っていかれていたけど。

で、去り際も潔く、後味は悪くない男だった。

今回も、結局は連れのアーリントンの方が輪をかけてクズだったので、やっぱりホルトさんの後味は悪くない。

というか、印象に残らない。出番は多いのに、残念なことだ。

 

内容的には、「単純な冒険映画」だった第一作目に対して、ターザンの倫理観や美学が垣間見えるあたり、精神的にやや深い内容になっていた。

映画は、ホルトさんとアーリントンが散らかした象牙を、象やみんなで片付けて終わる。

そういう、死や尊厳を守る敬虔な感じ、私も共感できる。

 

 

ターザンの復讐

ターザンの復讐

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