
映画『真昼の暴動(1947)』のデータ
題名 真昼の暴動(Brute Force)
監督 ジュールス・ダッシン
出演 バート・ランカスター、ヒューム・クローニン、チャールズ・ビックフォード
上映時間 98分
制作年 1947年
制作国 アメリカ
映画『真昼の暴動(1947)』のあらすじ
それぞれ様々な理由で刑務所にいる囚人たち。みなそれなりの過去があり、そしてその過去にはみな愛する女がいる。
囚人たちには自分たちなりのルールがあり、それを犯す者はリンチで処刑することもしばしば。トラブル続きの所内に苛立つ上層部は、囚人たちへの締め付けを強化するよう穏健派の刑務所長を締め上げるが、刑務所のドクターは「囚人たちへの締め付けを強化すれば、彼らは爆発するだろう」と猛反対する。
一方、囚人のひとりであるジョーにはガンを患った妻がおり、妻はジョーに会うまで手術を受けないと拒否していた。妻には自分が刑務所にいると伝えていないジョーは、ひそかに脱獄の計画を立てていた。
そんなある日、裏切り者の囚人を血祭りにあげたことで上層部のさらなる圧力がかかる。温厚な所長は抵抗しきれず、次期所長の座を狙う看守長は、次第にそのサディスティックな本性を露わにしていく。
いつも囚人を気に掛けているドクターが見守る中、囚人たちは昼日中に刑務所を脱走する作戦を決行する。
映画『真昼の暴動(1947)』の予告編
映画『真昼の暴動(1947)』の感想
一応刑務所からの脱獄ものだけれど、虐げられた囚人たちが一斉に大爆発!という感じで、『ショーシャンクの空に』とか『大脱走』とか『アルカトラズからの脱出』みたいな、囚人たちが色々工夫して華麗に脱出するタイプの、知的な脱獄ものではない。
どっちかといえば力業。
脱走を計画するリーダーに、デビューから間もないバート・ランカスター。あの恵まれた体格を生かした役で、しかもかなり若いランカスターが拝める。
ランカスターってやっぱりリッチよね。風格がある。裸でも貧乏人役でもどこか豊かな感じがする。
じわじわとサディズムを発揮するイカレ看守はヒューム・クローニン。ヒッチコックの『救命艇(1944)』や、1946年の方の『郵便配達は二度ベルを鳴らす』の弁護士役など、脇役でいい味出してるが、今回もそんな感じで「すごく嫌なやつ」を上手く演じてた。 クソ看守なのね。
でも別に囚人たちは被害者でも何でもない。仲間をつるし上げるその手口はかなりエグい(人間をプレス機に)。
そんな彼らが「娑婆にいた時の思い出話」と「それにまつわる女たち」を語るシーンが面白い。刑務所にいるからこそ、娑婆の女を心の支えにしているわけだけど、果たして女たちはどうだか分からない。
主人公ジョーの女だけは善良だけど、それ以外はみな一癖ある強い女たちで、この女たちはとっくに男たちを忘れてる感じがする。それなのに囚人たちはそれと知りながらも、いまだに未練がある様子。
彼等は皆、壁に飾った一枚の女のイラスト画に恋人の面影を投影しているのだが、そのイラスト画がまったく個性のない無表情な女のイラストというところがミソ。
個性がない絵だからからこそ、全員がそれぞれの心の女を投影できるわけ。そういうところも面白いなと思った。
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