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アッシャー家の惨劇(1960)

 

 

 

 

 

映画『アッシャー家の惨劇』のデータ

題名 アッシャー家の惨劇(The Fall of the House of Usher)
監督 ロジャー・コーマン
脚本 リチャード・マシスン
出演 ヴィンセント・プライス、マーク・ダモン、マーナ・ファーイ
上映時間 79分
制作年 1960年
制作国 アメリカ

 

 

映画『アッシャー家の惨劇』の詳しいあらすじ

若くて美しい男フィリップは、ボストンで恋人だった美しい娘マデリンと結婚しようと、彼女の実家である屋敷に向かう。そこでマデリンの兄ロデリックと会う。ロデリックは物音や灯りに敏感で、濃い食べ物もうけつけず、ひどく病的な男だった。フィリップはマデリンと再会するが、ロデリックに結婚を反対されてしまう。

屋敷は不気味な物音が響いており、老朽化して修理もされていない様子だ。フィリップは修理を提案するが、ロデリックは「自分たちは滅びる一族であり、そんな必要はない」とはねつける。

「自分はもうすぐ死ぬ」というマデリン、異常な屋敷、悪徳に染まった先祖、一族が眠る地下の墓地。そこにはすでにマデリンの墓まで用意されていた。

この屋敷から出ることがマデリンを救う道だと説得するフィリップ。マデリンはフィリップを信じ、一緒に出ていくことにする。しかしその直後、マデリンとロデリックの言い争う声が聞こえ、フィリップが部屋に踏み込むとマデリンは死んでいた。

マデリンの棺を地下に安置し、フィリップが屋敷を去ろうとする。過去のアッシャー家の先祖の死因の中に「硬直症」があると知ったフィリップは、地下へ行きマデリンの棺をこじ開ける。すると中は空だった。マデリンは生きたまま埋葬されていたのだ。

しかしロデリックはマデリンの居場所を明かさない。マデリンの血の跡を発見したフィリップは、迷路のような屋敷を駆け回り、マデリンを探す。目を閉じていたはずの先祖の肖像画の目が開き、フィリップを見つめている。フィリップはマデリンを発見するが、逆に彼女に襲われてしまう。マデリンの目は肖像画の先祖の目と同じ目をしていた。

マデリンはロデリックの首を絞め、暖炉の火が燃え上がり、瞬く間に屋敷が燃えて崩れ落ちる。フィリップはかろうじて屋敷を抜け出し、背後で屋敷がロデリックとマデリンと共に燃え崩れる。

 

 

映画『アッシャー家の惨劇』の感想

ロジャー・コーマンにリチャード・マシスン、そしてヴィンセント・プライスと聞けば期待せずにはいられない。

期待せずにはいられなかったんだけど、ちっとも面白くなかった。自分で書いたあらすじを読むと面白そうなのに、、、

 

恐怖も狂気も怪奇も感じなかった。フィリップ役のマーク・ダモンはちゃんと男前だし、マデリン役のマーナ・ファーイも若き日のエリザベス・テーラー風の美人なのに、ちっとも魅力を感じない。

私の好きなヴィンセント・プライスも ”ぼやっ” としていて緊迫感がない。まあ彼はいつも ”ぼやっ” としている気もするが。

 

演出が悪いのかなあ。怪奇!とかいう割には淡々としていてスピード感がないし、メリハリが全然ない。

では情緒たっぷりのドラマなのかと言えばそうでもない。高尚なアート作品なわけでもない。全体的に特徴がない。

これなら以前上げた『アッシャー家の崩壊(1949)』の方が良かった。こちらはツッコミどころ満載のとんでも演出なのに、むしろそれが味になっていて語りがいがある。

でも今作は真面目過ぎて突っ込むところもない。退屈。

残念。

 

あ、それからヴィンセント・プライスは途中マンドリンみたいな弦楽器をボロンボロンとつま弾いているのだが、彼はぜったいに弾けないと思う。下手とかそういうレベルじゃなくて、ただ弦をはじいているだけだと思う。私がやっても同じことができるはず。

 

 

 

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