ぱっとみ映画感想ブログ

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マリー・アントワネットの生涯(1938)

 

 

 

 

 

映画『マリー・アントワネットの生涯』のデータ

題名 マリー・アントワネットの生涯 (Marie Antoinette)
監督 W・S・ヴァン・ダイク
出演 ノーマ・シアラー、タイロン・パワー、ジョン・バリモア、ロバート・モーレイ
上映時間 157分
制作年 1938年
制作国 アメリカ

 

 

映画『マリー・アントワネットの生涯』のあらすじ

オーストリア皇女マリー・アントワネットが政略結婚のためフランスへ嫁いでくる。

若く無邪気な彼女は、堅苦しい宮廷儀礼や孤独な生活に戸惑いながらも、やがてフランス王太子ルイ(後の ルイ16世)と結婚。しかし夫ルイは優柔不断で政治力に乏しく、宮廷では陰謀や派閥争いが渦巻いていた。

愛情に飢えたマリーは、スウェーデン貴族のハンス・アクセル・フォン・フェルゼンと心を通わせるようになる。

一方、贅沢な宮廷生活は民衆の不満を高め、やがてフランス革命が勃発。王政は崩壊へ向かい、王一家はパリへ連行されてしまう。国外逃亡(ヴァレンヌ逃亡事件)も失敗し、ついに革命政府によって裁判にかけられる。

アントワネットの人生は、王妃として、そして母としての強さを見せながらも、悲劇的な最期へと向かう。

 

 

映画『マリー・アントワネットの生涯』の予告編

www.youtube.com

 

 

映画『マリー・アントワネットの生涯』の感想

かなり『ベルばら』寄りなマリー・アントワネット物語。

特にフェルセンは『ベルばら』以上に出番を与えられていて、どえらくハンサムで、二人の関係もどえらくロマンチックになっていた。

なんたってアントワネットの家庭教師をしていた人物が、のちにフェルセンの妹の家庭教師になり、その人物からアントワネットのことを色々聞いたフェルセンは、まだ見ぬアントワネットに恋をしていた、なんて設定になっていたほど。

つまりフェルセンにとっては長年の推しとの恋が成就したというわけ。ロマンチックでしょう? でもフェルセンがアントワネットに出会う前から恋をしていた、などという事実はない。

つまりはそんな感じの作品で、『ベルばら』に毒された(?)私たち現代人が思い浮かべるマリー・アントワネット物語という感じ。

 

そのマリー・アントワネットを演じたノーマ・シアラーは熱演。

彼女自身の年齢的なこともあって(当時36歳くらい)、10代のアントワネットをやるにはおばさんぽくて無理があったけれど、子供が生まれて地に足が付いてからのアントワネットは、年相応ということも手伝ってとても良かった。

私はアントワネットはかなり知的だったのではないかと思っているから、そういう知性を感じさせてくれて良い配役だと思う。

 

そしてフェルセンを演じたのがタイロン・パワーなので、フェルセンの肖像画より大幅に二枚目になっていた。ほんとに二枚目だと思う。

 

でも私はルイ16世の方が好き。

今作でもルイ16世はすごく優柔不断な国王に描かれてしまうわけだけど、素朴で実直な感じがして私は好感を持ってる。国王じゃなくて鍛冶屋だったら、愛をこめた丁寧な鍛冶職人になったろうと思う。

彼は確かにダメ男なのかもしれないけれど、ルイ15世が「アントワネットなんかオーストリアに返してしまえ!」と息巻いた時なんて、しっかり「僕は彼女と一緒にいたい!」と自己主張し、若干ルイ15世をどついていた。

ほんとに彼には頑張ってほしかった、、、(私はルイ16世にはかなり好意的なのです)。

 

このルイ16世をやったのがロバート・モーレイ。映画デビュー作らしい。

私はお爺ちゃんくらいの年齢のモーレイしか見たことがないのに、一目で「ロバート・モーレイの若い頃だ!」と分かる特徴的なお顔。

このまんま年を取ったのね、、、これはこれで稀有なことだ。

 

映画は総じてかなりフィクショナルだし、急ぎ足で端折った展開だけれど、それでも可能な限り丁寧に描こうとしている様子がうかがえて好感。

白黒映画なので分かりづらいけれど、衣装もセットもかなりゴージャス。アントワネットの結婚式とか、晩餐会や舞踏会のシーンも多くて、もしこれがカラー映画だったら相当華やかだったろうと思う(カラーにするとお金がかかりすぎるので断念したらしい)。

それに、オルレアン公を筆頭に貴族たちの佇まいや仕草もそれっぽくて、お金も時間も情熱もかけて制作したんだろうと思われる。

結構見ごたえがあって、なかなかの良作という感想。