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キング・ソロモン(1937)

 

 

 

 

 

映画『キング・ソロモン(1937)』のデータ

題名 キング・ソロモン (King Solomon's Mines)
監督 ロバート・スティーブンソン
出演 ポール・ロブソン、セドリック・ハードウィック、アンナ・リー
上映時間 80分
制作年 1937年
制作国 イギリス

 

 

映画『キング・ソロモン(1937)』のあらすじ

キャシーは一攫千金を夢見る父親に連れられてアフリカのダイヤモンド鉱山で山を削っているが、ダイヤはそう簡単に見つからない。諦めて国に帰ろうと、通りすがりの男クォーターメインの馬車に乗り込む。

港への道中、主を失くした馬車と遭遇。その馬車の主が持っていた「キング・ソロモンの財宝」の地図を手に入れたキャシーの父が、娘を案じて一人で宝を探しにでかけてしまう。

キャシーはその馬車の御者だった黒人原住民ウンボパ、クォーターメイン、クォータメインの客カーティス、その連れジョン・グッドらと共に父の後を追いかける。実はウンボパは幼い時に国を追われたある部族の王子で、大人になった今、王位を奪還するために国に戻ろうとしているところだった。

いくつもの危機を乗り越え、ウンボパは王位を奪還し、キャシーと父親は再会できて、一行もダイヤモンドを(少しだけ)手に入れて、大団円。

 

 

映画『キング・ソロモン(1937)』の感想

デボラ・カー主演1950年版 『キング・ソロモン』 のオリジナル版。

 

同じと言えば同じ話だけれど大分印象が違う。こちらの方が冒険の側面が強くて、後年沢山作られたインディ・ジョーンズ的な宝探し系冒険映画の源流といった感じがした。

特に後半、ウンボパの故郷に到着してからは、RPGみたいな冒険が描かれる。

洞窟に閉じ込められ、抜け穴を発見するがその先は水路になっていて、水に浸かって先を進み松明も消え、流れに沿って行くと洞窟内の溶岩帯にぶち当たり、父親を発見するが怪我をしていて、みんな洞窟から出られず火山が爆発しそうになり、危機一髪で脱出する。

途中で大量のダイヤモンドの原石を通り過ぎるが、火山の爆発に追われてゆっくり回収する隙も無い。通りすがりに走りながら手ですくうのが精いっぱいの危機一髪。

デボラ・カー主演版はこういう宝探しの面はほぼ皆無だったので、オリジナルの方が娯楽性が高いと思った(デボラ・カー版は抒情性が高い)。

 

それからヒロインのキャラ設定もだいぶ違っていた。

今回のキャシーはちょっとお転婆で、十分大人なのに精神年齢が幼い。やんちゃして怒られても「またやるわ(ニコッ)」みたいなところがチャーミング。

大人だったデボラ・カーとは違う、まだまだ少女のやんちゃぶりが残ってる感じ。

 

そしてデボラ・カー版でのサンボカにあたるウンボパを演じたのが、黒人俳優ポール・ロブソン。しかもトップクレジット。

彼は当時イギリスの大スターだったらしい。この時代、なかなか黒人スターの主演映画は見られないから新鮮。

彼は著名なバスバリトン歌手でもあったようで、映画では彼の歌声をふんだんに聴くことができる。

 

 

キングソロモン(字幕版)

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