ぱっとみ映画感想ブログ

    1999年までの映画 特化型ブログです

Cube(1997)

 

 

 

 

 

映画『Cube(1997)』のデータ

題名 Cube (Cube)
監督 ヴィンチェンゾ・ナタリ
出演 モーリス・ディーン・ウィント、デヴィッド・ヒューレット、ニコール・デボアー
上映時間 90分
制作年 1997年
制作国 カナダ

 

 

映画『Cube(1997)』のあらすじ

ルービックキューブ状に、4m四方くらいの大きさの立方体の部屋が1万個以上繋がる建物に見知らぬ男女6人が閉じ込められている。彼らはなぜ自分がこんなところに閉じ込められているのか分からない。

彼らはたったひとつしかない出口を求めて、上下左右にある部屋から部屋へ移動する。

部屋には数々のトラップが仕掛けられており、トラップにかかると死んでしまうが、どの部屋にどんなトラップがあるかは分からない。

おまけに部屋の方も移動していて、移動したルートを覚えても、すぐに現在位置を見失ってしまう。

規則性や法則性を探しながら出口を求め歩くが、永遠に続くかのような極限状態に男女6人は追い詰められ、それぞれの本質がむき出しになっていく。

この建物は誰が、何のために作ったのか。建物の外はどうなっているのか。彼らはなぜ選ばれ、何のために閉じ込められたのか。

 

 

映画『Cube(1997)』の予告編

www.youtube.com

 

 

映画『Cube(1997)』の感想

幾何学的、数学的な作品。世界観一発で世界中をうならせた大ヒット作。

監督のヴィンチェンゾ・ナタリはこの一作で “これ系” の新ジャンルを生み出した。

昔から密室ものやワンシチュエーション作品は沢山あるけれど、『Cube』は非現実的でゲーム性が高く、神目線で何者かが実験しているみたいな感じ。

例えば本作の数年後に公開された『フォーン・ブース(2002)』 なんかも、ゲーム性があって、犯人が神目線で主人公を操っているわけだけど、ゲーム性の度合いも神目線の度合いも低いから、Cube系ではない、という感じ。

『フォーン・ブース』は常識の範囲内、『Cube』は非常識・別世界・別次元。この世界観謎めいていて面白い。

 

しかしそれにしても特筆したいのが、主人公のクエンティンがクソでクズすぎたこと。

この手の、極限状態を描いた作品に必ず登場する典型的な暴力マチズモ男で不愉快極まりない。私は身近にこういう男がいたら黙殺する。

しかもそれを演ずる俳優はカッ!と目を剝いているだけの大根役者。見ていてキツかった、、、

 

おまけに終わり方も、ちと微妙。「純真無垢な人だけが神様に愛されて助かりましたとさ」みたいな、聖書的、寓話的、おとぎ話的な展開で良く分からん。私は共感しないし感動もしない。

そして最後まで見てもほとんど何も分からない。謎は何一つ解決されない。

それにそもそもカナダ映画ってなんかいつも微妙。俳優が安い。しょぼい。田舎臭くてスター性に欠ける。同じ女王圏のオーストラリアは結構頑張ってるのに・・・

 

なのに映画はかなり面白い。パズル的な作品は好きだし、何度見ても何かありそうで気になる。見ごたえ抜群。

私は宇宙人が地球人を実験してるのかな、と思ったけど、ほんとのところは全然分からないまま映画は終わる。

これ結局、なんなんですかね。

 

 

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